LBカヤックの船浮湾フィールドレポート

クイラ(越良)川編

いつでも西表島を楽しく遊びましょう!
レポート当日の天気予報
2011年10月17日(月)
北の風やや強くのち北東の風やや強く
海上最大風速12.0m 朝の実測風速5.0m
くもり
波2.5m〜3.0m
最高気温26℃/朝の事務所気温24℃
さて、西表島の典型的な冬型の天候です!
あまりコンディションはよくありませんが、
こんな日は、きっとガイド以外は、
フィールドにいないでしょう、独り占めです。

では、皆さんレポートをお楽しみください。
國見祐史
船浮湾の湾奥クイラ川を目指して

船浮湾と行ってもとても広く、ツアーで行っているのはその湾奥の一部分のみ。幾度となく、ツアーには行っていますが、なかなかその枠からはみ出して向かうことは、通常の日帰りツアーで向かうことは難しい。

船浮湾にある船浮集落は船でしか行けないうえに、さらにその先を目指そうというのだから、フィールドや天候をしっかりと把握しなければいけない。

ここから先のフィールドは、天気が良いときは誰でもいける。しかし、天気が悪いときこそ、特にガイドの資質を問われる場所でもある。

西表島が活気に沸いた探鉱時代、このクイラ川は物資の運搬に使われ、今もその名残りが川の中流域やジャングルで見られる。西表島の歴史も感じることができ、いまや地元の漁師と猟師しか入らない、自然あふれる場所なっている。

漢字で書くと越えるに良いと書いて、越良(クイラ)川。一説によるとクイラさんという人がいたとか。有名な山越えルートがあるから越良川。まぁ、どちらでもいい話か。

大きなクイラ川の河口はふたつの流れが合わさり、河口で海に流れ込む。ひとつはツアーでもなじみのある水落の滝がある支流、ミズウチ川。そしてもうひとつは、クイラ川本流。

クイラ川本流河口に到着すると、まず迎えてくれるのは昔の猟(漁)師小屋。この場所を拠点に海へ、山へ。それほどこの付近の猟(漁)場が豊かであることを物語る。

今でも河口付近には漁船が網をはったり、釣りをしていたりする。冬季、イノシシ猟が解禁になれば、エンジン船が川を往来し、山へ向かう。

普段あまり見られない島人の昔からの生活の営みを感じることができる場所だ。

河口付近に広がるウミショウブの群生、生い茂るマングローブ。クイラ川にはミズウチ川の他に、幾つもの支流が合わさり西表島のなかでもかなりの大きさをほこる河川となる。

西表島を構成するマングローブ帯や湿地帯に流れる川を抜けると、ジャングルを流れる渓流の景色に変わる。巨大なシダが群生し、岩には苔がむす。

少し寄り道をしながら上流を目指す。支流の全てを網羅しているわけではないが、クイラ川では大小さまざまな滝を見ることもできる。
河口からしばらくは、マングローブが生い茂る広い川幅ですが...

再びクイラ川本流へ戻る。川幅の広い河口部は、潮位が下がるとあたり一面の干潟となる。潮位によっては入れない日もある特殊な環境を持っている。

川は幾重にも大きく蛇行を繰り返す。流れがぶつかり水が浸食したと思われるダイナミックな岩盤むき出しの地形。

上空からの甲高い鳴き声に気づき、空を見上げると、旋廻するカンムリワシの姿が見られる。この島では、特別天然記念物でさえ、特別に思えない節がある。

クイラ川の中流域に広がるマングローブ郡を抜けると、景色は一変してジャングルへ。高低差のほとんどない川は、海水が入り込んでいて、水の中は淡水と海水が混じりあう汽水域。

水中に沈む倒木や岩の陰にはたくさんの大小さまざまな魚達が群れる。汽水域には海の魚もいれば川の魚もいる。カヤックを漕いでいると、大きな影がスーッと動く。

ジャングルの奥までくると、時間がゆっくりと流れている気がする。のんびりした沖縄時間は、魚たちにも影響があるようだ。近づいても全然逃げる気配はない。
岩を飛び越えて、更に上流へ!

ここからはジャングルの渓流を歩いて散策する。カヤックを降りると、イノシシの足跡があちらこちらで見られる。ふとジャングルに目を向けると、ケモノ道らしきものが見える。

西表島では大きな哺乳類は、イノシシとイリオモテヤマネコが存在する。海辺で貝殻を拾い集めるのと同じように、山のケモノ達の痕跡探しも楽しい。

よく見ると、ところどころ木に印がついている。環境省の調査や地元イノシシ猟師たちだろう。間違って入ってしまえば大変なことになるかな?気をつけなくては...
渓流の岩盤の上にまるでボタン雪のように落ちるエゴの花

クイラ川の谷は大きく、砂岩が転がる。岩の隙間を縫うように水が流れる。川岸には亜熱帯植物が立ち並び、季節ごとの花を咲かせている。

もちろん同じ西表島の中、観光で人が入るポイントにも同じ花が同じように咲くのだが、人が入る、入らないだけでここまで景色が変わってくるとは、ちょっとショックを受ける。

こういう自然の景観を見ていると、逆に人が入るからこそ、守れる自然もあると感じる。自律心を持って自然とどう向き合うのか。改めて考える必要があると感じた。

クイラ川の上流には、ほとんど手付かずのこころにしみるような自然の世界が待っている。海・川・山と景色の移り変わりもあり、なにより人の生活圏から大きくはみ出したことで、自然を本当に間近に感じる。

人の入らない場所にある自然はこんなにも美しいのかと、ひとり自然に想いを馳せる。西表島がありのまま姿をして、自然景観美を見せてくれる。

船浮湾はさまざまな自然景観を持つ場所。海あり山あり、川あり。西表島の魅力が余すとこなく感じられる。1日では、やっぱりもの足りない。
 

LBカヤックホームへ

船浮湾フィールドレポート!

西表島のシーカヤック・カヌーツアー体験


Part.1
クイラ川の奥まで
行ってきました編


Part.2
内離島を一周
まわってきました編


Part.3
ゴリラ岩まで
漕いできました編



西表島フィールドニュース

毎日違う自然が面白い。西表島のフィールドの状況をガイドの視点で皆さまにお伝えします!できるだけ毎日更新します。

西表島の季節を知る、フィールドニュース!

また、バックナンバーから季節の様子を知ることもできます。

西表島フィールドニュース
バックナンバー

季節のイメージを知る


西表島から見る鳩間島

西表島から鳩間島に向かって、海の様子を写真に撮って更新しています。海の天気を知るためのサイトです。

西表島から見る鳩間島、観天望気。



サガリバナ通信
サガリバナ通信

夜に咲き、朝に散る西表島のマングローブ湿地帯を代表する美しい花。6月頃から8月頃がメインの更新となります。2011年は11月現在もサガリバナのつぼみや花が見られます!

星砂海岸・クマノミ日記
星砂海岸クマノミ日記

西表島では3月頃から10月頃まで海で遊ぶことができます。ガイドお気に入りのカクレクマノミ一家をご紹介。天気次第でいつでも更新します!

西表島ホタル観察記
西表島ホタル観察記


イリオモテボタル
12月頃から2月頃
ヤエヤマボタル
2月頃から5月頃
西表島では冬から春にかけてホタルのシーズン。冬の冷たく澄んだ空気に灯る、ホタルの発光はとても美しく幻想的な景色!


西表島さくら通信
西表島さくら通信


南国、沖縄に咲くカンヒザクラ。つぼみが開花するまでを追いかけます!沖縄本島より南下するさくら前線。西表島の開花は、1月中旬となります。皆さんのお近くのさくらと比べて、季節感の違いを楽しんではいかが?




ご予約・お問い合わせは
LBカヤックまで、

tel:0980-85-6660

Mail:info@lbks.jp

からお願いします
■エル・ビー・カヤックステーションのホームページに使われている、写真及び文章等の無断使用及び転用を禁止いたします。■
■(C)Copy Right L.B.KAYAK STATION 2004 All Rights Reserved.■