Archive for 2月, 2018

西表島で世界自然遺産登録にむけたフォーラムが開催されました。

こんにちは。ガイド飯田です。

 

少し前の話になるのですが、

西表島で「世界自然遺産登録にむけたフォーラム」が開催されました。

 

世界自然遺産登録にむけて動き出している西表島では、

最近、世界遺産の話が島内でも聞こえてきます。

 

今回のフォーラムでは、世界自然遺産とはどういうものなのか、

世界自然遺産になったらどうなるのか、

世界自然遺産についてや、各団体の島内での取り組み

などが発表されていました。

 

西表島での世界自然遺産登録にむけたフォーラム

 

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身近になった世界遺産

富士山が世界文化遺産に認定されたり、

世界遺産という言葉は、最近よ耳にします。

テレビ番組でも、外国の世界遺産をとりあげた放映をしていたりします。

 

沖縄でも、沖縄本島のグスク(城)群が世界文化遺産に認定される

などしており、何か特別なものでもなく、日常的なものになってきたな

なんて雰囲気も感じています。

 

西表島が世界遺産に登録されるのが、

いいのか悪いのかはわかりませんが、

世界遺産の波が、沖縄の離島まで押し寄せてきているんだな

と感じます。

 

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世界自然遺産候補地は決まっていた

国の機関である環境省さんや林野庁さんは1993年前後には、

屋久島、、白神山地、知床、小笠原、琉球弧の5か所を

「世界自然遺産に登録する候補地」と決めていたようです。

25年ぐらいの年月をかけて、着々と進めてきたのだなと感じます。

 

日本最後の世界自然遺産登録地として「奄美大島、徳之島、やんばる、西表島」

があげられています。

これらをグループとして登録を目指しているようです。

 

世界遺産になったらどうなるの?

住んでいる人たちへの説明として、こういうフォーラムを開催しているのですが、

住民サイドの目線からすると「で、どうなるの?」と感じます。

フォーラムでは現在30万人の観光で来られている方が70万人になるとか

自然が壊されるのではないかとか、泊まる場所がないんじゃないかとか

いろんな話が出ていましたが、本当に70万人も来るの?

と疑問に思います。

 

来てほしいという希望的観測も含まれた数字だとは思いますが、

70万人来たら、実際にどうなるのか?

ということについて、まったく見えないので、イメージすらわきません。

 

来島する人が増えるのがいいことなのか、悪いことなのか。

人が増えるということは、経済効果は高まるんだろうなと予測はできますが、

いかんせん離島です。

人が増えても、物流やインフラが急に増えるとは思えません。

となると、スーパーとかで物を買うのがますます不便になるの?

とか、ネットで買い物することがますます増えるの?

なんてことを考えたり。

 

予測だけでビジョンが見えない現状

予想や予測はできますが、

実際のビジョンが、まだないように感じます。

 

「どうなるか」という起こりそうな現象への予測だけでなく、

「どうしたいか」、「どんな島にしていきたいか」という

自分たちが未来を作っていくための意見が聞きたかったなと思います。

 

変化しないものはない

話に出てきたのは、「自然が壊れる」「人が多くなる」など、

何かネガティブなものが多い気がします。

 

ずっと変わらないというのがいいのかもしれませんが、

自然界の法則を見ていても、

「変化しないもの」はこの世に存在しないようです。

 

世界遺産になってもならなくても

西表島自体(自然)が変化しないわけがないので、

その変化をどう受け入れるか、乗り切るかに今後がかかっている気がします。

 

実感がわかない世界遺産

登録されるかどうかわかりませんが、

登録されたら「明日から、ここは世界遺産です」なんて言われたりもするのでしょう。

いきなり、世界遺産ですって言われても、実感がわきそうにありません。

「ああ、そうなの?」と他人事になるような気がします。

 

「世界遺産とは何か?」を説明するのではなく、

「世界遺産になったら西表島はどうなるのか」、「世界遺産にして何を守るのか」

を説明しないと、世界遺産がまったく身近に感じれないと思います。

 

いい経験させてもらえているなぁ

こんなことを考えるのは西表島に実際に生活しているからだと思います。

自分の生活に密接にかかわってくるから。

外から見ていても論理的に説明できるかもしれませんが

当事者じゃないとわからないこともあります。

 

素直に、いい経験させてもらえているなと感じます。

 

本当の意味の共生を目指すべき

このまま多数決でものが決まっていくのか、

はたまた、いろんな意見が聞き入れられるのか

折衷案になるのか個性的な案になるのか。

 

どう進んでいくのかは全くわかりませんが

西表島という自然環境は好きなので

ニンゲンの見解だけで物事が決まれなければいいなと感じます。

 

モノ言わぬ動物たちもこの島に住んでいます。

自然環境は動物、植物すべてのものです。

 

個人的には、

「本当の意味での共生」を目指すべきじゃないかなと感じます。

 

まずは、ニンゲン界には植物界や動物界を統合して考えられる

明確なビジョンを持ったリーダーが必要ですね。

 

ガイド飯田(写真/文)

 

「ギョボク」と蝶。ツマベニチョウの食草、猛毒の蝶。

こんにちは。ガイド飯田です。

 

LBカヤックステーションでは、庭で植物を育てています。

育てているというより、

西表島の環境が植物を育ててくれていると言ったほうがいいかもしれません。

 

「ギョボク」

社長がもらってきた木

「ギョボク」という木があるのですが、

この「ギョボク」の苗を社長が学校の先生からもらってきました。

 

一時期、葉っぱが落ちて元気がなかったのですが、

夏を過ぎたあたりから元気に葉を出してくれました。

いまでは、元気に育ち1mぐらいの高さの立派な木です。

 

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ギョボクとは?

ギョボクという名前なんですが、

漢字で「魚木」と書いて「ギョボク」。

木自体が、柔らかく軽い為

「イカ釣り用の餌木(エギ)」を作るのに使われたので

ギョボクという名前のついた木です。

 

この「ギョボク」は、西表島が所属する

竹富町の町蝶の「ツマベニチョウ」の食草でもあります。

 

食べたの誰っ!?

そんなギョボクを久しぶりに見ると、

葉っぱが何者かに食べられているじゃないですか!?

 

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「ああーっ、やられたぁ~」なんて思いながら

ギョボクの様子をじっくり見てみると、

 

ありました。

 

じゃーん!

 

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葉の裏を見てみると、蛹(さなぎ)が付いていました!

ツマベニチョウのさなぎ。

「いやー、本当に食べに来ていたんですね」

 

知識が経験になった瞬間

「ギョボクはツマベニチョウの食草」という知識は

図鑑などに載っている知識ですが、

実際に育てたギョボクに本当にサナギをつけるとは思いませんでした。

 

知識ではなく、実際の経験として

命にふれるという体験は、知識を知識以上のものにしてくれます。

 

命の重み

やさしくふれてみると、小さいサナギでも

確かな重みがあります。

「ああ、これが命の重みなんだな」

そんな当たり前のことですが、

命の大切さ、尊さが感じられる体験です。

 

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更に、1週間後見てみると、サナギに模様がついています。

ツマベニチョウの羽の模様が透けて表面に見えているようです。

 

もうすぐ、羽化が近いことを意味しています。

「春が近くまで訪れているんだな」

そんな春を感じた西表島の1日でした。

 

※ツマベニチョウの羽、幼虫には猛毒の成分(神経毒)が含まれます。

ツマベニチョウの成虫、幼虫を見かけても、触らないように気をつけてください。

 

ガイド飯田(写真/文)

 

【2018年の西表島】イリオモテヤマネコの事故を知りました

こんにちは、ガイド飯田です。

久しぶりに上原港が運航したので、

お迎えに上原港へ行きました。

 

上原港に行ってビックリ。

イリオモテヤマネコの交通事故があったという記事を発見。

2018年の1月23日に車に轢かれてしまったようです。

西表島では、ヒトはひかれないのですが、

野生動物の事故が多くなってきています。

 

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2017年は7月ぐらいまで事故がなかったので、

「このまま0件で1年が終わればいいね」

なんて話をしていた記憶があります。

それでも、2017年は年間で3件の事故があり、

イリオモテヤマネコが亡くなっています。

 

ここ数年、多いイリオモテヤマネコの事故。

原因は、車にひかれた鳥やトカゲを食べに道路に出てくるだとか、

車のスピードの出しすぎだとか、いろいろ言われていますが

これといった決定的な原因があげられていません。

 

トカゲが車にひかれるなんてことは、昔からあったことだし

車のスピードにしても、「道路が新しく走りやすくなった」

というのなら劇的に変わるかもしれないが、そうでもないし。

「突然、事故が増える原因って本当にそんなこと?」

と疑問に思ってきます。

「何かしら、他の要因があるんじゃないかな?」と思えてきます。

 

2002年~2009年までは多くても年間3件、少ない年は年間1件

という数字を維持していました。

2010年ぐらいから段々と多くなってきだしているので、

そのあたりに何かの変化が起こったのかもしれません。

 

ヤマネコの生育場所の森の自然環境が変わっただとか、

気候変動により、生き物の分布が変わってきたのかもしれません。

 

その何かとは、まだわかりませんが、

明らかにしなければならないのだろうな。とは感じます。

 

環境省さんやボランティアの方たちも、

「事故を無くそう」と声かけを行ってくれています。

イリオモテヤマネコを想う気持ちが伝わってきて、

とても心が温かい活動だなと思います。

 

そんな善意の輪が広がっていくように、

分析の視点からも、メスを入れていってほしいと感じます。

 

それは、日々島の自然を案内している僕らガイドたちもそうですし

理科系の知識、動物の行動様式、本能が活動に与える影響、

集めたデータから統計学などの分析方法を駆使できるスペシャリスト。

環境省の職員さんたち、獣医師の方々などを中心に活動が広がっていけばいいな

なんてことを感じます。

 

もちろん、島で生活する人々、観光で島に訪れる方々の協力は必須です。

みんなで協力していけるような目標があれば「ヤマネコの事故」も防げるかもしれません。

「人間も動物も共生できる島」や「100年後も豊かな自然が残る島」など

目指すべき「ビジョン」を再構築する時期なのかもしれません。

 

世界遺産登録を目指している西表島。

どのような島にしていきたいのか 、選択が迫られています。

年々多くなるヤマネコの交通事故をどうとらえるかで

今後の進む道が大きく変わってくる気がします。

 

ガイド飯田(写真/文)

西表島でマラソン「やまねこマラソン」開催です!

こんにちは。ガイド飯田です。

 

西表島の2月は年に一回の大イベント「やまねこマラソン」が行われます。

10㎞、23km のマラソンですが、たくさんの人が訪れてくれるイベントです。

毎年、参加料の一部が「やまねこの保護活動の基金」にあてられています。

 

チャリティーランのようなマラソン。

島をあげてのイベントに島人たちも大忙しです。

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冬の西表島で、カヌーするなら「マングローブ」をじっくり楽しんでください!

こんにちは。ガイド飯田です。

西表島の冬の楽しみとして、「マングローブ沿いをゆっくりとカヌーで漕ぐ」

そんな楽しみ方があります。

どのように楽しんでいくのか、解説していきます。

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