西表島フィールドニュース -西表島の自然をカヌー・トレッキングで遊ぶ・楽しむ・体験する-

西表島フィールドニュース

西表島の2月から咲き始める花「サキシマツツジ」

2018年3月16日(金)の観測時の気象状況
天気 くもり
気温 23℃
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安栄丸運航状況 上原運航、大原運航

■きょうの「旬」

3月に咲く「サキシマツツジ」

 

【特徴】燃えるような花、大きい花びら

【出会える度】★★★☆☆

【分布】西表島、石垣島、久米島

 

サキシマツツジ

 

卒業式にツツジ

1月の終わりにサクラが咲き始める西表島では、

ツツジも2月の終わりぐらいから咲き始めます。

2月の終わりと言えば、田植えの時期。

 

西表島は本州より

一足も二足も早い春を迎えます。

海開きも3月中旬。

本州より季節が2~3ヶ月進んでいる島です。

 

本州では、卒業式シーズンにサクラが咲き始めますが

西表島の卒業式はツツジ。

3月に満開を迎えます。

 

合格祝いも「サクラサク」じゃなくて

「ツツジサク」でいいんじゃないかと思えてきます。

 

ヤマツツジのような花弁

本州でツツジと言えば、お庭によく植えられている木ですが、

大きな花弁で、薄いピンクに鮮やかな赤が混じる

優雅な感じの印象な花だと思います。

 

子どものころは、花をちぎって蜜を吸ってみたり

花はとっちゃダメだと怒られたり。

そんな記憶がある花でした。

 

ですが、九州でツツジと言えば、ミヤマキリシマのような

小ぶりの花弁が可愛らしいツツジが多い。

「これってツツジなの?」って聞きたくなるぐらいちっちゃい。

 

西表島のツツジは、花弁が大きく

どちらかというと、ヤマツツジに近いです。

 

 

サキシマツツジは、

ミヤマキリシマとは対照的に大きい花弁。

風に揺らめく花びらからは、

野生の力強ささえ感じます。

 

燃えるような赤

花は燃えるような朱色、

花びらには模様がついており

濃い赤と、薄い赤が混じりあっています。

 

緑が多い島で、この赤を見ると

パッと目がひきつけられます。

紅一点とは、まさにこのことかな

と感じる存在感。

 

匂いたつような赤に

蝶たちも引き寄せられて羽を休めにきます。

 

水辺でよく見かける花

山の斜面に生えることが多く、

カヤックを漕いでいると

川岸の崖に咲いている姿をよく目にします。

 

カヤックを漕いでいると、

川の曲がり角などに隠れて咲いている

サキシマツツジを見かけることが多いです。

一面緑の中に赤が映えていると

一瞬、ビックリする。

 

ひっそりとした場所に咲いているので

かくれんぼをしているよう。

 

森に佇む貴婦人

ツツジの花言葉は「節度」「慎み」

フリルのように可憐に咲き誇る花ですが、

「綺麗さも、あまりにも主張し過ぎると、上手くいかないかもね」

と言われているかのようです。

 

節度を守って凛と美しく咲く花は

気高くもあり、奥ゆかしくもある。

そんな花が、この荒々しい西表島に生えていることも

意味があるのかもしれませんね。

 

ジャングルに佇む貴婦人

そんなイメージを抱かせてくれる

サキシマツツジでした。

 

ガイド飯田(写真/文)

 

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西表島 フィールドへの想い

西表島フィールドニュースは、2002年の夏から始まりました。始めは数日おきに書いていましたが、やがて毎日書くようになってきました。
西表島の様々な自然の様子を中心にエルビーカヤックステーションのカヤックツアーの中での出来事や出会いをこのページでお伝えしています。
正直、このフィールドニュース毎日は大変な作業ですが、実はフィールドに出るガイドにとっては、いい勉強になります。<
写真を撮り、文章を書くことで、フィールドを細かく見るようになりました。一見南国西表島の自然には、変化がないようですが、実はしっかりと四季折々の変化があります。
しかし、その変化に気付くためには、毎日意識して自然を見ていくことが必要なのです。気温の変化、季節による風向きの変化なども生物の営みに影響があります。そんなことをエルビーカヤックのガイドたちは大切に考えています。(2005年5月)