新・新イリオモテジマ通信


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新・新・イリオモテジマ通信 vol.7

「西表島の川とシーカヤック」4月2日(木)

西表島の豊かな自然は、人に感動や元気を与えてくれます。西表島での自然体験や楽しかった旅の思い出を通じて、皆様に元気になってもらいたい!私達はそう考えています。

〜エル・ビー・カヤックステーション〜

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「西表島の川とシーカヤック」

■“川の流れのように”というフレーズがあるように、文字通りに川は流れるものです。しかし、海の水が川をさかのぼり流れが川の奥深くに向かう事があります。

西表島を流れる川は、傾斜が穏やかであります。西表島を漢字で現してみると、“皿”のように例えられ、沿岸部から切り立った山がそびえます。その山の谷間を流れる川の様子は、風がないときは鏡のような水面になります。

ここで1つ実験してみました。波1つ立たない川の中、カヤックの上で目を閉じます。どちらが川上かわからないほどにその場でカヤックを回転させてから目を開けると、“川上はどちらだったかな?”と、一瞬迷ってしまうほどです。

先ほどの、海水が川をさかのぼる現象ですが、これは毎日基本的に2回起こります。しかし、1日に1回の日もあります。これは、月の満ち欠けの変化によって起こる事で、潮の満ち引きによって川の中に海水が流れ込んだり、引いたりを繰り返します。

特に潮位の変動の大きい大潮の期間は、川に強い流れが生じ、流れが川をのぼるのもくだるのも潮の満ち引き次第になります。川のカヤックツアーの時は、潮の満ち引きの状態が大きく関係し、 毎日のように潮汐表とにらめっこです。

しかし、景観が大きく変るのも楽しみの1つです。森の奥深くまで漕ぎ進む時、往復の景色が違って見えてきます。水中に没する木の葉の見える満潮時から、木の根元の部分に目線がくる干潮時に変わる訳です。

そして、河口付近には干潟が現れます。食事をしに砂から現れるミナミコメツキガニの大群、片手の大きいハサミを振り上げ、縄張りを守るシオマネキ。むき出しになったヤエヤマヒルギの根では、キバウミニナという貝がマングローブの葉をむしゃむしゃと食べる光景が見えます。

大潮の逆の小潮の日では、潮位の変動が小さく、潮の流れが緩やかになります。“川は下るものだ”という考えが、西表島に来てからがらりと変わりました。自分もそう思っていたのと同じようにカヤックツアーの参加者方々でも、“川をさかのぼれるのですか?”という疑問を抱いて来る方がいらっしゃいました。

少し話は変ります。カヤックといえば、海はシーカヤック、川はリバーカヤックといったように、フィールドによってカヤックの形状が大きく異なります。直進性のあるシーカヤックに対して、細かな動きの効くリバーカヤック、それぞれの特性を生かしての事です。

そして、西表島のフィールドでは、海も川もシーカヤックで漕ぐ事が出来ます。潮の満ち引きの影響を大きく受ける緩やかな川では、“川は下るもの”という概念を取り払えば、そこで待っているのは穏やかな川です。

シーカヤックを使い川の中に入る、これが西表島のフィールドらしい光景であります。私は、水面を移動する手段の中で、シーカヤックが一番好きです。便利さが求められる現代で、自分の体力と精神力を使い目的地までたどり着くのをスポーツと言ったり、旅と言ったりもします。

昔は純粋な移動手段として、狩猟や獲物を運ぶための道具の1つでありました。今では、決して便利な道具とは言えませんが、目的地までたどり着く“過程”が何よりも楽しいのです。

旅の道具として、人が自然へのアプローチする上で、優しい所がシーカヤックにはあります。そして、私自身の生き方を表現する方法として、最も適しているものだと感じています。

シーカヤックで西表島の中を旅をする事が、私の人生の旅になっています。


4月2日(木) 木下 篤

次回は、國見祐史がお伝えします!

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■西表島の行事
4月11・12日「西表島音楽祭」
西表島にない音楽文化との交流イベントです。

■西表島の自然状況
・ヤエヤマボタル発光が最盛期をむかえています!たくさんのヤエヤマボタルが、闇夜に光り漂う様子が見られます。
(西表島ホタル観察記 http://lbks.jp/hotaru/hotaru.htm)

・フトモモの開花
林檎のようなバラのような香りが、渓流沿いに漂います。

・コンロンカが咲き始めました。
まだまだ数は目立ちませんが、神秘的な花です。

・コウノトリ
西表島でコウノトリが渡って来ています。場所は未確定です。

・ヤツガシラ
こちらも場所は未確定ですが、西表島に渡って来ています。

■西表島の本日の天気
・寒波も徐々に弱り始め、北風が弱くなる。この寒波を過ぎれば、本当の春がやってくるような気がします。

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