Archive for the ‘西表島 世界遺産’ Category

世界遺産登録に向けてのルール作り

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「世界遺産と観光地域づくりフォーラム in 西表」が
西表島上原地域で開催されました。

 

観光カリスマの山田桂一郎さんを講師に迎え、
世界遺産登録と観光地域づくりをテーマに講演して頂きました。
環境資源の少なく、多様な民族が暮らすスイスで
地域づくりを手がけられている方です。

 

スイスでは意思決定に合意形成が必要なこと。
日本の観光協会と海外の観光協会の違いなど、
西表島の内部にいるだけでは得られない情報を講演して頂きました。
とても刺激となると共に、今後の西表島世界遺産登録に向けて
何をしていかなければならないか。
そのようなことを考えさせられる機会となりました。

 

弊社LBカヤックの社長も、西表島に30年ほど住んでおり、
竹富町観光協会の西表世界自然遺産研究委員会の委員長を務めたり、
西表島の世界遺産登録に向けて精力的に活動している一人です。

 

エコツーリズムという難解な活動を西表島に導入に伴い、
西表島エコツーリズム協会の創設、初代会長を務めるなどしてきました。
しかし、エコツーリズム協会発足時は、地域の人々に全く受け入れてもらえなかったようです。
自然、環境というが、環境を壊しているのは、ガイド業を営む人たちではないか、というご指摘をいただいたこともあります。
社長自身、島出身の人間ではなく、内地(東京)出身の人間という背景もあります。
西表島でエコツーリズムを理解してもらうには、地域と共に活動を行わなければならない。
地域の人達の一員にならせてもらうことからはじめなくてはならないなと強く感じたようです。

 

西表島エコツーリズム協会立ち上げ時は、西表島で個人観光は主要な産業ではなく、
観光業者数も少なかったようです。
共通ルールは無くても、業者数が少なかったためか、大きな環境破壊には繋がりませんでした。

 

23年前には数えるぐらいしかなかったカヌー業やガイド業をする人々の数も
現在では、カヌー・カヤック業者だけでも約80業者ぐらいになっているようです。
誰でもガイドになれる、ガイド業が開業できるというのが現状です。
昔は、業者数も少なかったので、自由に活動しても、緑の成長力、浄化力で自然自身が修復できていました。

 

地域活動を通して、西表島の地域の中に入らせてもらえた現在の立場に立ってみると、
昔、最もやり残して悔いていることは、西表島観光のルールを作ることだそうです。
23年前、これほど業者数が増えるとは、予想もできませんでした。

 

それぞれが気をつけて活動しているつもりでも、人が自然に入ることによって少しづつ環境は傷ついていきます。
昔より多くの人が入るようになっっている現在、未来は、その度合いも大きくなっていくはずです。
自然に入る機会が増えた今、いたずらに自然を破壊しないためにも、共通のルールは必要になってくると感じます。

 

具体的にあげると、自然の中でのトイレ問題。携帯トイレを持参し、自分の排泄物は自分で処理する仕組みづくり。
今より公共のトイレを増やす必要もあるかもしれません。トイレを増やせば、下水道の整備も欠かせません。
設備までいくと、地域住民だけでは作ることはできません。町や県、国の関係部署の支援も必要となってきます。

 

西表島の自然を守るためにしなければならないことは、これだけではなく、まだまだ山ほどあります。
その起こり得る問題のひとつひとつを、地域の人と行政と共に話し合い解決策を作っていく。
自然にも人にもやさしい西表島を実現させるために、自然を未来に残していくために。
ソフト面、ハード面の整備、それを運用するためのルール作りが必要になってきている。

 

弊社社長も、フォーラムの最後に、
持続可能な自然利用をするためには、システム。
仕組み作りが必要となってきます。
その仕組みの肝として、ルールの作成は必要不可欠なこと。
当時できなかったルール作りを、この機会に是非とも実現させたい。
実現させなければならない。
西表島の環境、自然、地域、人を、子や孫の代まで受け継がせていくために。
業者間だけではなく、西表島に住んでいる島民の皆さんと、ルールを作っていきたい。
という、想いを言葉にし、話をしていました。

 

西表島では、世界遺産登録に向けて急ピッチで整備が進められています。
2016年2月5日には環境省の発表で、3月下旬を目標に、
西表島全域を国立公園化するということも発表されました。
世界遺産登録を利用してこの機会にルールを作る。
もしかすると、最後の機会となるかもしれません。
そのように考えています。
だから、『覚悟』して、ルール作りを邁進していきます。

第21回「野生生物と社会」学会大会

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去る11月21日から24日までの4日間において、

第21回「野生生物と社会」学会大会が

琉球大学(那覇市)にて開催されました。

 

11月後半の連休であったため、

会社としては正直書き入れ時であったわけでありますが、、、

 

「こんな機会は滅多にない!許す!行って来てよし!」

と、うちの社長さん。

 

この学会、もともとは

「野生生物保護学会」

という名称だったそうです。

 

学会での議論を重ねていくうえで、

人間と野生生物の関係が多様化し、

学会で議論する話題が

野生生物の保護だけでなく、

人と生物の間のさまざまな軋轢や

個体数のコントロール、外来種の問題など

広範囲にわたるようになったため、

「野生生物と社会」に名称変更されたそうです。

 

さて、

今回の「野生生物と社会」学会大会の副題は、

~南の島で生物文化多様性を考える~

でありました。

 

数々のテーマセッションの中から、例えば、

 

絶滅危惧種である

・西表島に生息するイリオモテヤマネコ

・沖縄本島北部「やんばるの森」に生息するヤンバルクイナ

・奄美大島・徳之島に生息するアマミノクロウサギ

 

(ご参考までの地図)

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のロードキル問題。

 

希少な野生動物が交通事故によって

命を落としている問題です。

 

現状の主な事故防止策としては、以下4つが挙げられます。

 

・目撃情報が多いところに移動式看板(注意喚起)の設置

 

・側溝改良

※小動物が車道に出てこないようにU字型にしたり、
片側に勾配をつけたりしている

 

・アンダーパス(地下トンネル)の設置

※動物が道路を渡らずに反対側へいけるように

 

・歩道の除草作業
※運転手の見通しがよくなるように

 

また、
2005年に世界自然遺産に登録された知床(北海道)における

・知床における人間とヒグマとの関わり方

・知床五湖の利用の在り方

 

などに参加しました。

 

(もっといろいろなセッションに参加したかったのですが、
時間的に回りきれませんでした)

 

そして、
22日に行われた公開シンポジウムは、

『地域主体による野生生物の保全と持続的利用の主流化に向けて
-奄美・沖縄の生物文化多様性に根差した基盤づくりを考える-』

というテーマで行われ、

奄美大島
沖縄本島(やんばる)
西表島

の各島から参加されたパネリストによる

ディスカッションも行われました。

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内容は長くなるので割愛させていただきますが、

 

「野生生物と社会」における

これらの問題を解決するには

本来のあるべき環境に戻すこと。

それが何よりでしょう。

 

しかし、西表島であれ、他の島・地域であれ、

解決の中心となるのはヒト、つまり人間であり、

絶滅危惧種の天然記念物が中心になることは

ありえない、と私は思います。

 

これから先10年、20年、30年・・・後を見据え、

環境省や学者などの研究者を始め、多くの人々が

野生生物・環境の保全、地域遺産・文化の継承など

について活発に議論されていることは

とても大切なことですし、有難いことでもあります。

 

ただ、やはり一番に先にくるべきは、

その島・地域に住む人間が

これからの島社会・地域社会の未来に対して

 

「どういう絵を描くか。描きたいのか」

 

ということだと思います。

 

それには、大なり小なり「地域」という単位での

活動が何よりも大切。そこが起点になるべきです。

 

私達LBカヤックのガイドは一年を通じて

西表島に住んでいます。

 

ここから培われる経験、島の人達の繋がりを活かし、

西表島の自然・生物に関するガイドに留まらず、

この非常に難解な問題を解決に導けていけたら

これ以上ない喜びです。

 

ガイド萩原、廣瀬(写真/文)

奄美・琉球世界遺産検定!

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9月5日、絶好のツアー日和の中、
私達ガイド4名は

「奄美・琉球世界遺産検定」

を受験してきました。

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私は大学受験で結構苦労したので(というか親が苦労した)、
「受験」「試験」という類の言葉は大嫌いなのであります。

 

しかしながら、

近い将来、この西表島が「奄美・琉球」という括りの中で
世界遺産(自然遺産)に登録されるかもしれないと考えると、
西表島というフィールドで生活し、しかもツアーガイドとして
収入を得ている身としては、
受験するのが筋であろうと思うのであります。

 

しかしながら(2回目)、

夏の繁忙期シーズンが日々続く中、
勉強する時間というか体力はほとんどありません。

そのため、コツコツタイプのガイド飯田を除いては
ほとんどノーベン(No勉)に近い状況で試験に臨む形となりました。
(時間を無駄なく有効に使う飯田の凄さが改めてわかったような気がします)

 

ただ、この日の検定に先立ち、
9月1日に事前講習会が開かれていました。
もちろんガイド4名は全員参加。

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講習会の講師は、現在「NPO法人沖縄エコツーリズム推進協議会」の会長を
務めていらっしゃる花井正光先生。
LBカヤックが何かとお世話になっている先生です。
いつもありがとうございます。

 

そして検定試験当日。
午前中は勉強の時間。

 

全員勉強に集中。
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廣瀬
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前日の夕食作りの際もがんばっていました。(ビールを片手に)
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飯田
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集中の鬼です。(ちょっかいはかけられません)

 

金原
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注意力散漫です!(なのでちょっかい出しました)
ちなみにこの日は世界遺産検定だけでなく、
沖縄歴史検定も行われました。

私は全く自信がなかったのでこの試験はパス。
金原と飯田のみ受験しました。

 

金原と飯田が沖縄歴史検定を受けている間に
世界遺産検定の勉強をしようと思いましたが、
ちょっとしたトラブル発生。
廣瀬と萩原、ほとんど勉強できず・・・
※後に出てくる写真で肉・野菜を焼いている人、ちゃんと反省して!

 

そんなこんなで試験会場(わいわいホール)に着くと
沖縄歴史検定を終えた金原と飯田。
手ごたえは・・・
どうやらかなり難しかった模様。
お疲れ様でございます。

 

廣瀬、萩原はというと、

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受付を済ませ、束の間の追い込み勉強。
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そして試験終了。

 

各々が持てる力を発揮したので、あとの結果は神のみぞ知る。

です。

 

ちなみに、後から聞いた話ですが、
どうやら大原の方からも検定試験を受けていた方がいらしたそうです。

 

炎天下の中、わいわいホールから歩いて上原港に向って歩いている
ところをうちの社長が見かけたと言っていました。

 

今回の検定受験者は少なかったですが、車という足がない中で、
わざわざ大原から受験しに来られていた方がいたということ、
運営側の人間からしたらとっても嬉しいことですね。
そしてこの西表島に愛と誇りを持っている方なんですね。きっと。

 

試験終了後は、
社長の計らいで肉を焼くことに。
女性よりも肉を愛するガイド4名。(たぶん)
ありがとうございます。

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そして何より、
この検定試験を受けさせてくれたことに
社長に感謝せねばなりません。

 

身内を褒めるのはあまり好きではないし、
いいことだとも思いませんが、
「何が大事か」ということを考えさせられた気がするからです。

 

自分の頭で考え、行動すること。

福澤諭吉さんもそうおっしゃっていました。

 

そんなきっかけを作ってくれるこの会社に
感謝と誇りを持つとともに、
自分達若い世代、かつ移住してきた人間達が
この島で貢献できること、
よく考えていきたいと思います。

 

ガイド萩原(写真/文)