Archive for 5月, 2015

魚巻き集会

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本日の西表島は、晴天!

絶好の魚巻き集会日和です。

 

魚巻き集会とは、地元上原小学校の生徒が行っている行事で

歴史は古く、1983(昭和58)年にPTAのレクリエーションとして初めて開催して以来、

ほぼ毎年実施している行事です。

 

最近では、「海の達人」と題して海について学ぶ

総合的な学習のなかに位置付けられており、

魚巻きの前に、ダイバーを呼んで海の危険生物について学んだり、

家庭科の授業で魚のさばき方の練習をしたりと

海、魚について生徒たちは勉強していきます。

 

その学習の集大成がこの、魚巻き集会なのです。

1983年と言えば、ガイド飯田が生まれた年…

そう考えると、長い間続けられているのだなと感じます。

 

まずは、魚を捕まえる所から始まります。

朝、5時ぐらいに沖に網を仕掛けに行き、

陸と網で挟んで大きなプールを作っておきます。

 

潮がひいていくと、網から水だけが抜けていき

魚が捕まえやすくなるという仕掛けです。

もちろん、地元の人の協力無くしてはできない行事です。

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朝、潮が引き始める時間帯に網の状態をチェックしに行きます。

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学習とはいえ、生徒たちが怪我をしては元もこもありません。

漁師さんが朝一で引っ掛かっている大きなエイやサメを逃がしてくれています。

まだ、残ってるかもしれないので、念入りにチェック。

 

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そして、魚巻きの始まりです。

生徒たちがタモを持って魚を追いかけます!

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魚を追いかけ、網に向かって追いこみます

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大きな魚が網にかかりました

子どもたちが歓声をあげながら、魚をカゴにいれていきます。

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獲った魚は、まだ新鮮なので血抜きをします。

血抜き一つでも、学ぶことは多いです。

血抜きのやり方、生きている魚でなくては綺麗に血が抜けないこと

など地元の大人の人たちが教えてくれます。

一つ一つの話に“へーっ!”

“すごい!!”などの反応があり、実体験を通して学習しています。

 

50名ぐらいの生徒たちが1時間ぐらい魚を追いかけ、大漁です。

場所を移して、今度は獲った魚をさばきます。

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捌く前に魚の種類について学習します。

“ガーラ”、“コーフ”、“アバサー”など呪文のような名前の魚が並んでいます。

沖縄ならではの光景。

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魚の種類を学んだ後に、魚をさばき始めます。

1~2年生がウロコを取り、3~4年生が内臓を出し、5~6年生が3枚におろします。

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みんな、真剣な表情で魚に向き合っています。

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手際よく、どんどん魚がさばかれていきます。

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生徒たちがさばいた魚を保護者の人達で刺身にしたり、

魚汁にしたり調理をくわえていきます。

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作った料理は参加者全員でおいしくいただきます!

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魚を捕まえ、捌き、最後に食べる

そこまでを一連の学習として学びます。

 

漁の喜びや楽しさを味わうだけでなく、

西表島の自然が命を育み、その命をいただくことで自分たちが生きていることを学び、

自然や命に対する感謝の気持ちを身につけて欲しいという想いがあるからなのです。

 

スーパーのパックに入っている切り身の魚が当たり前の昨今

どうやって、魚を獲るか、どうやって食べられるようにするか

自分達で考え、教えてもらい、体験する

西表島ならではの学びの場でした。

 

ガイド飯田(写真/文)

炭ができるまで。

こんばんは。

ガイド廣瀬です。

 

毎年行われている中学校の行事に

『炭焼き』というものがあります。

 

炭を作りそれを売り、そのお金はPTA会費となり子供たちの

部活の遠征費などに使われます。

 

まず初めは、木の切り出しから!

子供には危険な作業となりますのでこの日は大人の仕事。

 

チェーンソーでまずはブイーンといきます!!

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「倒れるぞー!!」という声と共に大きな木が倒されます。

 

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ちなみに切られている木は「モクマオウ」という木。

西表島には元々なく防風林や防潮林として植樹されていました。

いわゆる外来種。

成長も早く、今となっては野生化した「モクマオウ」が多く生えているのが問題となり、

更に、炭には最適ということでこの木のみ、切り出されています。

 

倒された木はチェーンソーやのこぎりで一定の長さにカットされ・・・

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トラックで運び出します。

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本番前の大切な作業。

かなりの重労働でした。

 

それでも地域のおじいや学校の先生、PTAの方々と一緒に

作業をし繋がりをもてたこといい経験になりました。

 

ここからはガイド飯田にバトンタッチ!

 

木の切り出しを行った翌日

切り出した木を窯に入れる作業に入ります。

 

窯で800度くらいでじっくり焼くのですが、

木の入れ方次第で、火の通りが変わってくるので

とても重要な作業となります!

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窯入れ当日は、あいにくの大雨

中止になるかと思いきや、雨天決行です。

1時間で20mm近くの雨が降り、全身ずぶ濡れです。

カメラのレンズも濡れています。。

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木をチェンソーでさらに小さく切り、

ドンドン窯に入れていきます。

隙間を少なくして詰めるのがコツみたいです。

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ドンドン木が窯の中に運ばれます。

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太い木、細い木、長い木が

パズルのように組みあがっていきます。

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地元の中学生も枝打ちのお手伝いをしてくれています。

 

同時進行で、窯の入り口を最後にふさぐための作業も行います。

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何でふさぐかというと

コレ!

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泥です。

石を積み上げ、その間を隙間なく泥で埋めます。

土壁みたいにして入り口をふさぎます。

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泥団子をみんなで作ります。

大人の泥遊び

みんな笑顔で作業を楽しみながらやっています。

ちょっとした仕事の中に、楽しみを見出してやる

大人です。。

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泥団子完成!!

と、作業を進めている間に、窯に木も詰め終わったので

窯の入り口をふさぐ作業に移ります!

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泥団子を窯の入り口まで手渡しで運びます。

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バケツリレー方式です。

結構、柔らかいので、やさしく取り扱います。

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窯の入り口では、石を積み上げ、渡ってきた泥で

隙間をふさぎます。

窯の中にはびっしりと木が詰められています。

切った木は無駄にしない。

そこに、自然に関わる島の人の意識が現れています。

 

自然から少し恩恵を頂いて、生活に使わせてもらう。

昔からの習慣が今も、根づいています。

ガスや電気が入る以前は、

マングローブの枝も炭にして生活に使ってきたという話を聞いたことがあります。

 

人間は自然から恩恵を頂き、また、人間が自然に手を入れることで

持続可能な森の生態系ができてくる。

この炭焼きもそういう暮らしの名残なのかもしれませんね。

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そんな想いをはせている間に着実に入り口がふさがっていきます。

まさに、プロの手仕事です。

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最後にみんなで泥団子を投げつけ、完全にふさぎます。

去年までは、中学生の仕事だったのですが、

大雨のため、中学生は先に帰宅したので

今年は大人の仕事

日頃のストレ 泥を壁目掛けて投げつけます

窯の入り口も塞がり、あとは火を入れるだけ。

 

火を入れて、炭出しを行うのは1ヵ月後の予定です。

結構、手間がかかる炭焼き。

地域の人たちの協力がなければ、できない行事です。

子供たちのために、地域のために

そういう想いが伝わってきた炭焼きでした。

 

ガイド廣瀬・飯田(写真/文)

救助訓練

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今日は西表島カヌー組合の救助訓練へ行ってきました。

カヤック、カヌーを扱う業者さんたちが所属している団体が主催するもので

万が一の時のために毎年欠かさず訓練を行います。

 

午前中に救急救命士の先生を招き

心臓マッサージ、AEDの使い方、窒息時の対応、搬送の仕方など

基本的な救助方法を学び、

午後から実際のフィールドで、怪我人が出たと仮定して

担架を使った搬送を体験しました。

 

この訓練を実践でつかわなくてもいいように

日頃からL.B.カヤックのガイド全員、安全面には十分注意していますが、

いつ何があるかわかりません。

その時パニックにならないように、訓練しておく必要があります。

 

まずは、午前中の座学

心臓マッサージの方法は5年に1回改正されて、省略されたり追加されたりします。

前の改正では、呼吸の確認方法が変わったみたいです。

自分は去年受けていたので、内容は前と一緒でしたが、

普段使うことが無い技術

定期的に訓練を受けると、改めて気が引き締まります。

 

AEDも使います

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窒息の時に使う、腹部突き上げ法

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担架が無い場合の搬送方法

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多くの搬送者がいて、異様な光景です。

 

 

そんな講習で、一番心に響いたことを少しお話します。

それは、救急救命士の先生がおっしゃった一言でした。

 

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まず最初に「予」が大事とのことでした。

予想、予報、予測、予告等「予」はたくさんありますが

この時の「予」は「予防」の予

まずは、日頃の予防が大事!!

あとは、病院に連れて行くこと。

これが大事!!

心臓マッサージとかは付属の行為でしかなく、本格的な処置ができるのは病院

なので、病院に連れて行く方法を考えることが大事です!!

とのことでした。

 

あたりまえのことですが、心臓マッサージ等を習っていると

心臓マッサージをすればいいんだと思ってしまうのですが

一番大事なのは、病院に連れて行くこと

その途中で、必要ならば心臓マッサージをする。

 

ハッと気づかされました。

一番の本質を考えて行動する

普段やってないと、緊急時は尚更できない

そんなあたりまえだけど、あたりまえじゃないことに気づかせてくれた

救急救命士さん、ありがとうございます!!

 

 

 

午後からは、実際使っているコースへ出て

緊急時の搬送訓練です。

滝上で怪我をした設定です。

滝上から最寄の駐車場までエスケープルートを使って搬送する。

そんな説明を受け、いざ出発です!

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さすがに全員ガイドだけあって、足取りは軽く

普段の3倍ぐらいのスピードで山道を突き進みます!

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緊急時のみ使えるルート

普段見れない角度から滝を眺められました。

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滝うえに到着!!

手早く担架を組み立てます

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今回は訓練と言うことで、袋に詰めた砂を患者に見立てて運びます

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6人で運ぶのですが、

結構重たい。。

道がせまく、足場が悪いので危険です。

バランスが崩れると腰に重さがのしかかり

腰が痛くなります。。

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手がちぎれそうなぐらい大変です。。

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森の中を突き進みます

まわりの景色なんて見ている余裕はありません。

自分の汗で前が見えません。。

一刻も早く患者(砂)を駐車場に!!

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最後、安全な平坦な道で砂ではなく、実際の人に乗ってもらい、

より実践的に訓練を行います。

乗った人の感想は、

左右のバランスが大事

傾くと体勢的につらいとのことでした。

 

普段やらない搬送

訓練とはいえ、人ひとり運ぶのが

こんなに大変だとは思いませんでした。。

 

いい経験になりました。

このような搬送をしなくてもいいように、

普段から安全には十分すぎるほど注意してツアーを行っていきたいと

改めて思いました。

 

子どもの頃、教頭先生によく言われた

「家に帰るまでが遠足」という言葉が頭をよぎります。

 

無事に終わってこそ、いい思い出として心に残ります。

お客様にはいい思い出を持って帰ってほしいです。

明日からも、気を引き締めてツアーを行っていきます!!

ツアーに参加される皆さま、無茶をせず安全に楽しくツアーを行っていきましょう!

 

P.S.

今回行った心臓マッサージ、AEDの使い方などは

お近くの消防署や日本赤十字の支部等で定期的に講習を受けれます。

興味のある方、AEDって何?という方はぜひ、講習を受けてみてください!

皆が使えるようになり、1人でも多くの命を救える社会になったら素敵ですね。

 

ガイド飯田(写真/文)