Archive for 12月, 2015

第21回「野生生物と社会」学会大会

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去る11月21日から24日までの4日間において、

第21回「野生生物と社会」学会大会が

琉球大学(那覇市)にて開催されました。

 

11月後半の連休であったため、

会社としては正直書き入れ時であったわけでありますが、、、

 

「こんな機会は滅多にない!許す!行って来てよし!」

と、うちの社長さん。

 

この学会、もともとは

「野生生物保護学会」

という名称だったそうです。

 

学会での議論を重ねていくうえで、

人間と野生生物の関係が多様化し、

学会で議論する話題が

野生生物の保護だけでなく、

人と生物の間のさまざまな軋轢や

個体数のコントロール、外来種の問題など

広範囲にわたるようになったため、

「野生生物と社会」に名称変更されたそうです。

 

さて、

今回の「野生生物と社会」学会大会の副題は、

~南の島で生物文化多様性を考える~

でありました。

 

数々のテーマセッションの中から、例えば、

 

絶滅危惧種である

・西表島に生息するイリオモテヤマネコ

・沖縄本島北部「やんばるの森」に生息するヤンバルクイナ

・奄美大島・徳之島に生息するアマミノクロウサギ

 

(ご参考までの地図)

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のロードキル問題。

 

希少な野生動物が交通事故によって

命を落としている問題です。

 

現状の主な事故防止策としては、以下4つが挙げられます。

 

・目撃情報が多いところに移動式看板(注意喚起)の設置

 

・側溝改良

※小動物が車道に出てこないようにU字型にしたり、
片側に勾配をつけたりしている

 

・アンダーパス(地下トンネル)の設置

※動物が道路を渡らずに反対側へいけるように

 

・歩道の除草作業
※運転手の見通しがよくなるように

 

また、
2005年に世界自然遺産に登録された知床(北海道)における

・知床における人間とヒグマとの関わり方

・知床五湖の利用の在り方

 

などに参加しました。

 

(もっといろいろなセッションに参加したかったのですが、
時間的に回りきれませんでした)

 

そして、
22日に行われた公開シンポジウムは、

『地域主体による野生生物の保全と持続的利用の主流化に向けて
-奄美・沖縄の生物文化多様性に根差した基盤づくりを考える-』

というテーマで行われ、

奄美大島
沖縄本島(やんばる)
西表島

の各島から参加されたパネリストによる

ディスカッションも行われました。

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内容は長くなるので割愛させていただきますが、

 

「野生生物と社会」における

これらの問題を解決するには

本来のあるべき環境に戻すこと。

それが何よりでしょう。

 

しかし、西表島であれ、他の島・地域であれ、

解決の中心となるのはヒト、つまり人間であり、

絶滅危惧種の天然記念物が中心になることは

ありえない、と私は思います。

 

これから先10年、20年、30年・・・後を見据え、

環境省や学者などの研究者を始め、多くの人々が

野生生物・環境の保全、地域遺産・文化の継承など

について活発に議論されていることは

とても大切なことですし、有難いことでもあります。

 

ただ、やはり一番に先にくるべきは、

その島・地域に住む人間が

これからの島社会・地域社会の未来に対して

 

「どういう絵を描くか。描きたいのか」

 

ということだと思います。

 

それには、大なり小なり「地域」という単位での

活動が何よりも大切。そこが起点になるべきです。

 

私達LBカヤックのガイドは一年を通じて

西表島に住んでいます。

 

ここから培われる経験、島の人達の繋がりを活かし、

西表島の自然・生物に関するガイドに留まらず、

この非常に難解な問題を解決に導けていけたら

これ以上ない喜びです。

 

ガイド萩原、廣瀬(写真/文)

フィリピンの旅バードフェスタ!

こんにちは。実は私、ガイド廣瀬は12月7日~14日までフィリピンのバターン州で
開催された、第10回フィリピンバードフェスティバルに参加をしてきました。

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どのようなことをしてきたかと言うと
主に、アジアの野鳥保護団体などの方々が
各国の野鳥や国の魅力をの伝えるフェスティバルです。
ブースを設け、グッツの販売やパンフレットなどを配り魅力をPRします。

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私は沖縄を代表して名護市にある名桜大学の『新垣先生』と共に沖縄のPRをしてきました。
沖縄全域を説明した英語のパンフレットの配布、そして今回は初の試みとして
西表島のエコツーリズム協会の手ぬぐいの販売も行いました。

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フェスティバルに参加している様々な国からいらした方々や
地元、フィリピンの方々に沖縄にとても興味を持ていただけて
パンフレットの方は全て配布!
一方、手ぬぐいはと言うと・・・
興味は持って頂けたのですが、フィリピンとは物価が異なるので
少し高かったようで、まぁ全ては売れませんでしたが
魅力を伝えることはできました!

また、その他にフィリピンの文化ツアーがあり
フィリピンではよく食べられている魚の燻製を創っている場所や
料理にもよく使われている、エビのペーストを作る工場、
そして国民の9割がキリスト教徒ということで教会の見学にも
行ってきました。

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そして、毎朝5時からバードウォッチングも。
鳥好きの人達が集まっているのでこんなのは朝飯前!

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朝陽が昇ると同時に鳥たちは活動を始めます。
日本では見られない鳥も多数確認できました。

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夜は毎晩、場所を変えパーティーを開催!
余興のクオリティの高さには毎回圧巻でした。
歌にダンスに演奏に。

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素晴らしいおもてなしをありがとうございました。
沖縄の結婚式並みに多い余興でした(笑)
また、カルチャーショックも多々。

外では夜中まで大騒ぎだったり
信号が少ないうえに交通量がやたらと多いし
車間距離がめちゃくちゃ近かいし、スピードも速いし
道路がとても怖い。
よくこれで事故にならないよな!ってほど。

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トライシクルというバイクに
屋根付きの座席を取り付けた乗り物にも乗りました。
なかなかアグレッシブな運転でひやひやしましたが
これがなかなか便利。
2キロ程の道のりをわずか10ペソ(300円程)で行ってしまいます。
料理はそこそこ美味しかったです。
肉も魚の燻製も。

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基本的にはスプーンを右手、
フォークを左手にもってご飯を食べます。
ただ、手で食べる文化もありそれは苦戦しました・・・

代表的なゲテモノ料理は『バロット(balut)』
アヒルの少し成長した有精卵を茹でたもの。
殻を割ると中には、ヒナの顔が!!!!

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『Let’s try!』と言われ、食べました。
味は・・・美味しい!!!
酢や塩をかけて食べると更に美味しい。

コクのある茹で卵って感じです(笑)
一番美味しかった料理かもしれません。

 

1回の更新では語りつくせないほどの
貴重な経験をしてきた今回の旅。

一番に感じたのは、やはり人との繋がり。

 

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参加者の主な出身国はフィリピン、タイ、台湾、中国、シンガポール、マレーシア
そして日本。その他アメリカの方とドイツの方がいました。
主な言語は英語ですが、自分はあまり英語が話せないので
うまくコミュニケーションがとれるか心配でしたが
皆さん気さくに話しかけてくれて分かりやすい英語を話してくれて
そして、共にイベントを楽しむことができました。
言葉の壁を越えて、と言うのはこの事だと改めて感じました。

そして僕が愛用している野鳥図鑑の
鳥の絵を描いてる谷口先生にも
お会いすることができました!

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サインまでいただき感激です。

またフィリピンの文化を体験し
フィリピンの魅力を感じることが出来ましたし
日本との違い、西表島との違いを
感じたので逆に日本、西表島の魅力も
改めて感じることができました。

楽しい時間はあっという間と言うのはまさにこのこと。
気付いたら西表島に戻ってきています。

もっと詳しく聞きたい方は僕に直接会いに
西表島に遊びに来てください。

 

そして社内でも報告会をする事になったので
これから分かりやすくパワポにまとめなければ・・・
頑張ります。笑

 

次回はイベントが終了してから行った
バードウォッチングツアーで見てきた鳥を紹介!
皆さんお楽しみに!

ガイド廣瀬(写真/文)

LBカヤックと地域コミュニティ

LBカヤックのコンセプトとして≪エコツーリズム≫を掲げています。

 

エコツーリズムとは、

地域の自然を使わせてもらい、自然体験をする。

そこから得られた利益を地域の為に使い

地域の発展、文化継承に貢献していく活動。

 

西表島には自然を守り、皆で助け合い生き抜いてきた

地域コミュニティがあります。

LBカヤックでは、体験プログラムを通して

地域コミュニティの重要性を訴え

人と自然がバランスよく生きられる社会を目指したいと考えています。

 

西表島の中でも古くからある集落の一つ、古見。

雄大な自然のもと、のどかな原風景が広がる地域です。

LBカヤックでも、普段ツアーで古見地域を利用させてもらっており、

何か古見の方々に対して、恩返ししなくてはと思っておりました。

 

弊社社長が昔、青年だった時

西表島の発展を願い、青年部として一緒に活動していた地域の方から

古見小学校が120周年を迎え、記念式典を行うということを伝えてもらいました。

 

地域の方から直接、大切な式典があることを伝えてもらえるのは、

日頃からお付き合いさせて頂いている賜物かと思います。

 

是非、LBカヤックでも

古見の地の発展に役立ててほしい。

子どもたちの教育に役立ててほしい。

日頃、自然を使わせてもらっているお返しをしたい。

という想いのもと、お祝金を送らせてもらいました。

 

その気持ちが通じたのか、古見小学校から

120周年記念式典への招待を頂き、参列してきました。

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式典では、児童、保護者の方々が

伝統的な踊りを披露しいてくれ、おもてなしをしてくれました。

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伝統を引き継ぐのは、次の世代を担う子どもたちです。

大人から子どもたちに伝統が引き継がれ、継承されていく。

それも地域コミュニティが存続しているからこその継承です。

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西表島のような離島では、

多くの利益を得られるような事業というのは、少ないのが現状です。

式典の中でも、小学校を存続させるために

PTAの方々がサトウキビを栽培し、資金源にしていた

という話も今回、初めて聞かせてもらいました。

 

地域の中に入らないとわからないことが

地域の人達と関わりを持たせてもらうことで知ることができます。

 

LBカヤックが提供しているカヤック業というものも

20年前にはほとんど存在しなかった生業です。

近年でこそ、西表島でも盛んになり、恩恵を受けていますが、

それも西表島という素晴らしい地域があってこその恩恵です。

 

活動を通して、西表島という地域を、多くの人に知ってもらいたい。

伝え、西表島という素晴らしい環境を後世に残していきたい。

という気持ちがあります。

 

そのような気持ちを表現しているつもりですが、

地域の人々に伝えられているか、伝わっているか

それは、わかりません。

地域の人達にとっては、勝手にカヤックで乗り込んでくる業者。

そんな風に映っていることもあるでしょう。

 

地域の人達と接させて頂く機会として

地域の方々の想い、我々の想いを理解して頂く機会として

この度の地域活動がコミュニケーションの場として

お互いの気持ちが通じあえれば、嬉しく感じます。

 

地域。

そこに利益を還元し、地域の更なる発展に貢献させて頂きたい。

そのような、経済の好循環が生み出せれば、

自分達も地域の人達も幸せになれるのではないか。

 

西表島、竹富町の発展の一助となれば。

そのような想いの中、エコツーリズム事業を展開しています。

 

持続可能な自然利用を考えつつ、

自然という資源を、経済活動を通じて利益へと変換していく。

変換し、得られた利益を地域に還元し、

人間の生活、自然を守る活動に繋げていく。

その本来のエコツーリズムが、実践でき始めているのではないか。

そう感じさせてもらえる機会となりました。

 

これからも次世代に受け継がれていける地域創りを目指して。

地域密着エコツアーから元気で明るい社会を目指して。

そんな想いを再確認させて頂く式典でした。

 

ガイド飯田(写真/文)

12月のとある一日

ようやく冬到来か、

布団なしでは風邪を引きそうな今日この頃。

 

ツアーに参加してくださったお客さんから

 

「冬は何やってるんですか?」

 

という質問をよく頂戴します。

 

「一年通じてツアーはやってますけど、たしかに冬はお客さん減りますね。
ツアーのない日は・・・何やってるか覚えてないですけど、何だかんだで何かやってますねぇ」

 

と、あやふやな回答をすることが多いので
そんな質問に回答(?)するべく、
冬のある一日を紹介させていただきます。

 

7時00分 起床
7時30分 「あさが来た」鑑賞(BS)
7時55分 出社(寮から徒歩2分)
8時00分 「あさが来た」再鑑賞(NHK)
8時30分 朝礼

 

ツアーがない日の朝はだいたいこんな感じ。

あさが来たを見ないと朝ははじまらない体質に。。。

 

そして今日の仕事は、

 

①コンポスト用の穴掘り(2m)
②河津桜の苗木植え準備

 

に決定。

 

弊社、ガイドは私含め4人いるため、
金原&萩原は①、廣瀬&飯田は②で作業開始。

 

そもそもコンポストって何?という方に説明しておきます。

 

西表島すなわち竹富町では清掃業者は生ごみを収集せず、
公民館等に設置された大型生ごみ堆肥化容器(地中に埋設)に
各自投入するか、自家処理するかのどちらかとなっています。

 

LBカヤックでは生ごみを自家処理しているので、
庭に元々コンポストがあるのですが、
諸般の事情(BBQをやりやすくするため)で
コンポストの場所を移動することにしました。

 

では早速穴掘りを。

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金原(23歳)と萩原(34歳)、
年齢こそ一回り近く違うものの
血液型・誕生日が同じ。
雑な性格も同じ。

 

コンビにしちゃいけない2人がコンビになり、
案の定、手よりも口を動かし、
雑な仕事(本人達としてはそんなつもりは全くない)ぶりに
社長の雷が落ちる。3回くらい。。。

 

でも見てください、この笑顔。
さすがは獅子座のO型。
めげないことが大事ですね。

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というか地中を2m掘るって、

意外に大変なんです。地質にもよりますけど。

 

途中コーラル(珊瑚石)にぶちあたり、
硬くて全然掘れない状態が続き、
途方に暮れたりもしましたが、
3時間位掘り続けるとコーラルゾーンを抜けて
柔らかい土質が☆

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するとここで鬼社長登場。
「俺にやらせろ」と。

 

「どっ、どうぞどうぞ!」

 

服が土だらけになる社長を見てご満悦な私。
すみません、性格が歪んでいるのかも。笑

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最後はガイド金原を投入。

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「このまま埋めちゃうか?」ではなく、
培養土を入れているんですよ。

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さてさて、午前から午後にまたがった穴掘り作業、
ようやく形になりました。

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水が入らないようにしたり、密閉するための
蓋作りはこれからですが、一日でここまで
やれれば上等でしょう。

 

一方、廣瀬&飯田組の作業も一段落したようなので、
一同県道沿いへ。

 

ご近所の欣也さんにも来ていただき、

河津桜の苗木を植えていきます。

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しっかりと添え木を立ててから、紐で苗木を括りつけていきます。

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20年後か30年後か分からないけど、
いつかこの河津桜が大きくなれば、
ヤマネコマラソン(2月上旬開催)のランナー達が
桜を見て、景色を楽しみながら県道を駆け抜けていく。

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そんな光景を想像する。

 

我々がやるべきことは目先のことだけじゃない。
未来を見据えた行動も大事。

 

きっと、うちの鬼社長はそう言いたいのだと思います。

 

ちなみに、この作業は町や集落としての活動ではなく
LBカヤックwith欣也さんとの活動。

 

皆さまからいただいたツアー料金の一部を
こうした活動に使わせていただいています。
感謝です。ありがとうございます。

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ガイド萩原(写真/文)、ガイド廣瀬(写真)