外来生物は悪者なのか・・・。

こんにちは。ガイド金原です。

 

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昨日、環境省が主催となり、「西表島外来生物対策」のワークショップが祖納公民館で行われた。

西表島で問題になっている外来生物の実態や、実情を把握しようというものだ。

 

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現在、西表島には植物だけでも210種の外来生物が定着しているといわれている。

その中でも特に問題視されているのが、「アメリカハマグルマ」。キク科に属する可愛らしい花だ。

 

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1970年代から沖縄の各地に緑化植物として導入され、次第に野生化・・・。

強い繁殖力をもっており、希少な自然環境に侵入し、在来種や生態系を脅かす存在になってしまっている。

それに伴い、外来生物法では「要注意外来生物」に指定されている。

 

しかし、外来生物を肯定するわけではないが、僕はこの「外来生物法」、そして、

「外来生物」と言う表現があまり好きではない。

というのも、この法律が何となく曖昧なものだからだ。

 

日本の「外来生物法」の中では、

外来生物とは、「海外」から「人為的」に入ってきた生物に焦点を絞っている。

「外来生物法」という法律上では、移動の境界は国境だけなので、国内を移動した生物は外来生物とは呼ばない。

 

つまり、日本国内のある地域から、もともといなかった地域に持ち込まれた場合、

もとからその地域にいた生物に影響を与える可能性があるが、これは外来生物とはみなされない。

 

例えば、もともと本州以南にしかいなかったカブトムシが、

最近は北海道でも見ることができると聞くが、“カブトムシ”は外来生物ではない。

 

しかし、西表島からすぐ隣の台湾から入ってきた“タイワンサイカブト”は

外来生物として位置づけられている。

 

距離で見たら「台湾-西表島」も「本州-北海道」もそれほど大きくは変わらない。

 

たまたま台湾は海外だが、

もし台湾が国内で、北海道が国外だった場合、

“カブトムシ”と“タイワンサイカブト”の位置づけは逆転するのだろうか・・・。

 

実際、日本は島国ということもあり、外来生物という意識は高いが、

大陸続きの海外の場合、動物たちは陸地を自由に移動できる。

この場合、どこまでが外来生物になるのだろう。

 

これは国境を引いた人間のエゴではないだろうか。

そもそも、動物達に人間が決めた国境など関係ない。

 

また、もともと人間の都合で持ちこまれた動植物たちが、

都合が悪くなった途端に「外来生物」という批判的な表現をされるのは納得いかない。

 

動物達は、半ば強制的に導入された環境に、上手く適応し繁栄をしているだけ。

本来、動物達に罪は無いはずだ。

 

とはいうものの、※「侵略的外来生物」に目を向けなければいけないのも事実。

※(自然環境に大きな影響を与え、生物多様性を脅かすおそれのあるもの)

沖縄のマングースや、小笠原のグリーンアノールなどがそうだ。

 

しかし、「侵略的」と表現すると、なにか悪い生き物たちだと思われがちだが、

この動物たちも、本来の生息地ではごく普通の生き物として生活をしている。

 

この動物たち自体が恐ろしいとか、悪いというわけでは決してなく、

たまたま、導入された場所の条件が、

大きな影響を引き起こす要因を持っていたに過ぎない。ということを理解していただきたい。

 

外来生物との関わり方は、今後も大きな課題になりそうだ・・・。

 

ガイド金原(写真/文)