-西表島の自然をカヌー・トレッキングで遊ぶ・楽しむ・体験する-

西表島フィールドニュース

■2018年3月4日(日)

2018年3月4日(日)の観測時の気象状況
天気 晴れ
気温 25℃
風向きと風速 南の風 穏やかに
安栄丸運航状況 上原運航、大原運航

■きょうの「旬」

世界に3200羽だけ?「クロツラヘラサギ」

 

【特徴】しゃもじのような口ばし、顔が黒い

【出会える度】★☆☆☆☆

【分布】朝鮮半島、台湾、香港、ベトナム、中国南部、日本(九州以南)

 

クロツラヘラサギ

絶滅危惧IB類に選ばれている鳥です。

体はサギのようですが、

顔が黒く「しゃもじ」のような口ばしを持つのが特徴です。

顔が黒くないのは「ヘラサギ」といって別の種類になります。

黒い(クロ)面がまえ(ツラ)のヘラサギだから

クロツラヘラサギ。

覚えやすい名前ですね。

 

世界で3200羽前後になった時期も

2015年の世界一斉調査では3200羽前後、

2016年の調査では3300羽前後、2017年の調査では3900羽前後と

増加傾向になってきていますが

それでも、数が少ない鳥です。

 

台湾に2600羽前後、日本に400羽前後確認されています。

だいたい台湾に住んでいるクロツラヘラサギ

西表島で見かけるのは、台湾から飛んできた鳥でしょうか。

最近では2羽以上で歩いている姿もたまに見られます。

 

日本は越冬地

朝鮮半島北西部が主な繁殖地で、

寒くなると越冬のために移動します。

最大の越冬地が台湾で、日本(九州以南)にも越冬しにきます。

 

日本での観察個体数は年々増えており、

熊本県が一番見かけることが多いようです。

 

沖縄では20羽前後と安定しています。

西表島で見られる個体はその内の1羽なので、

出会えたらラッキーな鳥です。

 

西表島島内に限って言えば、ある意味

イリオモテヤマネコより希少な生き物。

 

口ばしがオレンジなのは若鳥

西表島で見かけるクロツラヘラサギは

口ばしがオレンジの個体が多いです。

口ばしがオレンジの鳥は幼い鳥の特徴です。

 

成鳥になると、口ばしの先まで真っ黒になりゴツイ顔つきに。

オレンジの口ばしの鳥は、どことなく幼く見えます。

 

干潟でご飯を食べる

干潟にいるハゼやカニを食べるクロツラヘラサギ。

食べ方は、しゃもじのような口ばしをフルに活用して

泥を掘り起こすようにして食べます。

 

口ばしの先を泥に突っ込んで、

首を振りながら左右にいったりきたり。

せわしなく動き回りながらエサを探します。

 

あんな動きで本当にエサを探せるのかな

と、こちらが心配になるぐらい

雑な動きです。

 

下手な鉄砲、数打ちゃ当たる

的な発想でしょう。

グワァ、グワァ言いながら

一生懸命エサを探す姿は可愛らしいです。

 

湿地帯でよく見かける鳥

湿地帯が餌場なので、湿地帯で見ることが多いです。

西表島は細い川が多く、川の上流まで湿地になる場所が多いです。

 

サギも多く生息しているので、

サギを見かけたときは、口ばしが大きくないか

顔が黒くないかをチェックしてみてください。

 

知らず知らずのうちに

クロツラヘラサギに出会ってるかもしれませんよ。

 

ガイド飯田(写真/文)

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西表島 フィールドへの想い

西表島フィールドニュースは、2002年の夏から始まりました。始めは数日おきに書いていましたが、やがて毎日書くようになってきました。
西表島の様々な自然の様子を中心にエルビーカヤックステーションのカヤックツアーの中での出来事や出会いをこのページでお伝えしています。
正直、このフィールドニュース毎日は大変な作業ですが、実はフィールドに出るガイドにとっては、いい勉強になります。<
写真を撮り、文章を書くことで、フィールドを細かく見るようになりました。一見南国西表島の自然には、変化がないようですが、実はしっかりと四季折々の変化があります。
しかし、その変化に気付くためには、毎日意識して自然を見ていくことが必要なのです。気温の変化、季節による風向きの変化なども生物の営みに影響があります。そんなことをエルビーカヤックのガイドたちは大切に考えています。(2005年5月)