-西表島の自然をカヌー・トレッキングで遊ぶ・楽しむ・体験する-

西表島フィールドニュース

■2018年3月12日(月)

2018年3月12日(月)の観測時の気象状況
天気 晴れ
気温 20℃
風向きと風速 東の風 穏やかに
安栄丸運航状況 上原運航、大原運航

■きょうの「旬」

「ミナミトビハゼ」トントントン、トントントン

 

【特徴】干潟をピョンピョン飛び跳ねる魚、クリクリした目

【出会える度】★★★★☆

【分布】琉球列島

 

ミナミトビハゼ

干潟をピョンピョンと飛び跳ねる魚。

ミナミトビハゼ

目玉がグリッと出ており、魚らしからぬ顔です。

出目金のように目が顔から飛び出しています。

そのクリクリした目は愛嬌が感じられます。

 

 

ムツゴロウの親戚

スズキ目・ハゼ科の魚でもあり。

干潟の上をピョンピョン跳ねる姿はムツゴロウのようです。

ムツゴロウもスズキ目・ハゼ科の魚なので、

ミナミトビハゼはムツゴロウと親戚のような関係

だと言ってもいいかもしれません。

 

西表島ではトントンミーという愛称で親しまれています。

西表島は干潟になる場所が多くあり

干潟を歩いていると結構な確率で出会うことができます。

 

逃げる姿が愛らしい

何気なく歩いていると、

ピョンピョンピョンと跳ねる小さい生き物が目に入ります。

最初は、何かわからないんですが、よく見ると

魚だということがわかります。

 

鳥に食べられやすいので、大きい生き物を見ると

一生懸命に逃げます。

干潟にはマングローブが生えていやすいので

マングローブの根本に姿を隠して緊急避難。

 

鳥に襲われた時も、同じように逃げているのでしょう。

とても素早く、焦っている姿が可愛らしいです。

 

外国人にも人気

外国人の人に魚だよというと

「オー、マッドスキッパーね!グレイト!ハジメテミタヨ!!」

という反応。

直訳すると泥の上を跳ねるもの。

インド太平洋沿岸にも生育しているので姿は知っているようです。

ヨーロッパの人は、珍しそうに喜んでくれます。

見慣れた生き物でも、住んでいない人には珍しく見えるようです。

 

忍者のような身体能力

川岸にいるミナミトビハゼは、

驚くと水面を水切りのように

ピョンピョン跳んで移動することもあります。

勢いをつけて、水に沈む前に水面を跳ぶ。

 

まさに忍者ばりの身体能力。

野生動物は身体能力高いなと感じます。

 

ですが、この術。

実は、ミナミトビハゼにとっては命がけの術なんです。

 

と言うのも、

水中には肉食の魚たちが泳いでいる場合があります。

この肉食の魚たちに見つかってしまうと、食べられてしまうことも。

 

ミナミトビハゼは美味しい?

水面を移動している最中に

バチャバチャバチャという音がしたなと思ってみていると、

食べられているミナミトビハゼ。。。

 

初めて見た時は、あまりの野生さに

ちょっと、ショック。

でも、これが弱肉強食の世界なんだな

なんて教えられることも。

 

ミナミトビハゼは美味しいのかもしれませんね。

見た目では脂がのってそうな雰囲気。

そう、思ってみると美味しそうに見えてきます。

「食べれるんじゃないの?」なんて考えも。

食べませんけど、食べれるかもなんて思ってしまう。

 

安住の地はどこにある?

陸にいたら鳥に狙われたり、

水面では肉食魚に狙われたり

と安住の地を求めているようでもあります。

 

やっと落ち着いた干潟を見つけたと思ったら

人間がやってきた、怖いよー!

なんて感じているんだろうなと思うと、

何か可哀そうになってきます。

 

トビハゼに優しく

ピョンピョン飛び跳ねるのが面白いので

近くによって遊びますが、

ミナミトビハゼからしたら大厄災なのかもしれません。

 

今度からは、脅かさないように

そっと見守ろうかな

そんな優しい気持ちにさせてもらえる生き物です。

 

ガイド飯田(写真/文)

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西表島 フィールドへの想い

西表島フィールドニュースは、2002年の夏から始まりました。始めは数日おきに書いていましたが、やがて毎日書くようになってきました。
西表島の様々な自然の様子を中心にエルビーカヤックステーションのカヤックツアーの中での出来事や出会いをこのページでお伝えしています。
正直、このフィールドニュース毎日は大変な作業ですが、実はフィールドに出るガイドにとっては、いい勉強になります。<
写真を撮り、文章を書くことで、フィールドを細かく見るようになりました。一見南国西表島の自然には、変化がないようですが、実はしっかりと四季折々の変化があります。
しかし、その変化に気付くためには、毎日意識して自然を見ていくことが必要なのです。気温の変化、季節による風向きの変化なども生物の営みに影響があります。そんなことをエルビーカヤックのガイドたちは大切に考えています。(2005年5月)